物語の終わりと始まり
ビューティフル/チンチャうまっか/カナリヤ 祝発売!!!
めちゃくちゃ嬉しいし、良い楽曲ばかりでこれからがとっても楽しみになるようなシングル。
ただ、もうひとりいた事を示すような仕掛けがあって胸が痛くなる。
だからこのシングルは4人のNEWSの終わりと3人のNEWSの始まり。
一見、素通りしそうなほど自然に別時期の素材がビューティフル盤にだけ使われている。
衣装·ヘアメイクがFC動画と同じことからも、ビューティフルのMVを春に撮るはずだったというメイキングでの言葉からも、紛れもなく4人のNEWSでリリースするはずだった『ビューティフル』が幻になったことを知る。
そして少なくともジャケット撮影は終わっていた事実も。
そのジャケットに使う予定であったであろう素材がビューティフル盤に。そして3人の後ろに少ししか見えないセットだけが通販盤に。
さり気なく4色のNEWSカラーなところも。
それがあまりにもつらい。
これは私の勝手な解釈です。
ファンにだけ届けた、確実にもうひとりいたことを連想させるこの構図。
良くも悪くも"なかったことにしない"って意味なのかなと。
確実に4人のビューティフルはあった。
ただ、その途中でフェードアウトしたこと。
ジャケット撮影済みなところからも、ビューティフルにおいてはかなり再構築を余儀なくされたのではないだろうか。
ビューティフルのA面シングルなら、1、2曲のカップリングをオーダーしていただろうし、使い道のなくなってしまったジャケットの素材もセットも。
その誰もいないセットをあえて歌詞カードに添えられていること。胸がきゅっとなった。
なかったことにしない
一見喜ばしいことに思えるかもしれないけど、その人の立場によって意味が違うよね。
NEWSの3人にとっては、4人の『ビューティフル』はNEWSの物語の1ページになるはずだった未来。3人で撮り直したジャケットのように、誰もいないセットで4人が笑っている姿があったはず。NEWS 手越祐也 の居場所はちゃんとそこにあったことをなかったことにしない。
NEWSの4人のための曲を書下ろし、4人のための構図や演出を練ったクリエイター陣。そこには数え切れないほどのたくさんのスタッフさん。たくさんの人たちがNEWSの為に全力で製作途中だったものをなかったことにしない。
けど、
彼にとっては、自分で諦めて"なくなった"未来のひとつ。
あの時に彼が行動を改めていれば、その決断をしなければ、ちょっと先延ばしになったとしてもその未来は必ず実現するはずだったんだから。
叶えられない夢ではなかったんだよ。手が届くすぐそこにあった未来。
この誰もいないセットを見て、ビューティフルに限らず作品というものはたくさんの人の思いが込められていることを改めて実感した。
たかがセットって思うかもしれない。でも、セットひとつにしても4人が輝くように計算して作られたものなんだよね。
絶対になかったことにしない。
って制作陣の思いが強いように感じた。
4人のNEWSがあることが当たり前だった頃の彼ら。
と
3人のNEWSで進む決意と自信に溢れた彼ら。
それがひとつの作品になっている。
これが4人の物語の結末であり、3人の物語の序章。
でも決してリスタートではない。4人が作った道の上に3人はいる。
これからがとても楽しみ。絶対にみんなで幸せになろう。